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漫画家の吾妻ひでお先生 死去。「失踪日記」2019年10月イタリアのマンガ賞受賞

漫画家の吾妻ひでお先生が2019年10月13日未明、都内の病院で永眠しました。享年69歳。

吾妻ひでお先生の「失踪日記」がイタリアの漫画賞を受賞したニュースが10月にあったばかりです。

「失踪日記」は2005年3月にイースト・プレスから出版された作品ですが、
今年2019年に「失踪日記」の翻訳版がイタリアで発売されたことから、
イタリア漫画の賞を吾妻ひでお先生「失踪日記」受賞しました。

吾妻ひでお原作『オリンポスのポロン』が
『おちゃめ神物語コロコロポロン』タイトルでアニメ化された作品が
イタリアでも放送されていたことで知られている。

グラン・グイニージ賞(Gran Guinigi)のRiscoperta di un’opera(再発見された作品)部門での受賞。
グラン・グイニージ賞(Gran Guinigi)は、1967年から続くイタリアのマンガ賞。
過去には谷口ジロー、浦沢直樹、松本大洋、松本零士の作品が受賞している。

イタリアのルッカで2019年10月30日(水) – 2019年11月3日(日)開催。(毎年10月末~11月初めの4日間)
コミックコンベンション・Lucca Comics & Games 2019にて授賞式が行われる。
東京の“コミックマーケット”フランスの“アングレーム国際漫画際”に次いで
世界で3番目に大きいイベント。

Lucca Comics & Games 2019
http://www.luccacomicsandgames.com/


吾妻ひでお「失踪日記」受賞歴
第34回日本漫画家協会賞大賞
平成17年度文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞
第10回手塚治虫文化賞マンガ大賞
第37回日本SF大会星雲賞ノンフィクション部門受賞


私の場合は、マンガ作品を読んでいたというよりも、
名前の「吾妻ひでお」は何となく見たことある、絵柄はわかる、ギャグ漫画を少し見たことある程度でした。

しっかりした漫画の単行本として読んだのは、「失踪日記」1&2が初めてです。
「失踪日記」は、2005年出版です。が、その頃は読んでいなくて、
失踪日記2の「アル中病棟」は、2013年出版作品なので、かなり間があいていますが、
今なら続けて読めますから少し前に「失踪日記」1&2を続けて読みました。

どちらも吾妻先生のノンフィクションとして、
淡々として失踪中の日々の出来事や入院中の生活を描いているのですが、
失踪中も東京ガスの下請けで仕事をすれば真面目に働くし、むしろ頼りにされる働き手になったりします。

失踪日記2「アル中病棟」でも作者が本当のアルコール中毒者だというよりも
誰かの潜入ルポのような印象の漫画でした。
こんなにしっかり漫画を描ける人がアル中なのだろうか?と思います。

アル中の人が身近にいたら嫌だなあ、とは思うくらいで周囲にそういう人がいないので、
アルコール中毒患者の病院生活は、知らないことばかりですから興味津津で一気に読み進んでしまいます。
登場人物達も失敗はしてもなにやらあっけらかんとしている人達が多いのです。、
入退院は繰り返すとしても、患者さんたちは、

治療に取り組む気持ちで入院していることは確かだからなのでしょうか?

患者の吾妻ひでお氏本人の話と言うよりも
漫画を描くときの吾妻先生は、まったく違う第三者として、
漫画家として自分の作品を書いているのかもしれないです。
漫画にして昇華して描くとなると客観視して漫画の1つの作品を作り上げるという考えだったのだろうと思います。

漫画ということを非常にまじめに取り組んで考えてしまうタイプの人だったようで、
生真面目なところが自分を追い込んでしまうようでした。
漫画を書くときは、しっかりした作品として漫画を書こうと突き詰めて突き詰めて考えることで
苦悩してしまうことから失踪やお酒に逃げてしまうことに繋がってきているのかもしれません・・。

作品からの印象はアルコール中毒患者ということからは、遠い人のような印象ですが、
真面目に取り組もうとするとどうしてもお酒に逃げてしまう・・。
逃げ場をある程度つくるということは、人間には必要なことなのだろうと思いますが、
それが「お酒だけ」になってしまうとアルコール中毒としてそこからまた逃げられなくなってしまう・・。

「アル中病棟」でも繰り返し入院してくる患者さんが出てきて、
「退院したら一杯飲むぞ!」と言うのが多かったり、

生半可な決意では難しいようでしたが、
吾妻先生は、断酒した後は禁酒に成功していたそうで、
作品としても治療としても成功されて良かったと思います。

週刊朝日2019年11月8日増大号では、
『「失踪日記」の続編の「アル中病棟」は300ページを超える長編ですが、
8年間かけてコツコツと描き下ろされました。その間、吾妻さんは、デッサン教室に通い、
改めて絵画技法を学ぶなどマンガに対して生涯真摯に取り組まれていました。』
と書かれてあって、吾妻先生のようなベテラン漫画家さんであっても絵の勉強に行く姿勢は、
もっと上手くなりたいという漫画への情熱がずっとあった先生なのだと思いました。

イタリアのマンガ賞の受賞、良かったですね先生。。

 https://twitter.com/azuma_hideo/status/1186149786287632385
吾妻ひでお(本名:吾妻日出夫)、かねてから食道がん治療中でしたが、2019年10月13日未明、都内の病院で永眠い
たしました。享年69歳。ここに謹んでご報告申し上げます。合わせて永年の読者の皆様のご支援と励ましのお言葉に
改めて御礼申し上げます。
午後2:18 · 2019年10月21日

https://twitter.com/azuma_hideo/status/1186150259677753344
葬儀、告別式は近親者のみで執り行いました。大変恐縮ではございますが、故人宅への取材、お問い合わせ、供花等
はお控えいただくよう、お願い申し上げます。後日、お世話になった方々、ファンの方々にも参加していただける形
でお別れ会を開く予定です。こちらは決定次第、ご案内申し上げます。
午後2:20 · 2019年10月21日·Twitter Web App