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ヒル 1巻 あらすじ・感想・ネタバレあり 1人暮らしの前に読んだほうが良い

漫画「ヒル」は、1人暮らしをする前に防犯の自覚に読むと良い漫画です。

住む時に気を付けたことが読み進むとだんだんと分かってきます。

題名の「ヒル」蛭というのは、部屋の住民がいない時間を見つけては、
その部屋に入り込んで部屋を使用していくという人達の事です。蛭と同じです。

漫画だから、こういうものなのかもしれないけど、
現実として本当の「ヒル」の生活を女性がしていくのは、とても大変で無理だと思う。

都市伝説のような話で部屋に知らない人がいる。いた。という話はよく聞きますが、
あくまでも犯人は自分の住む家は別にちゃんとあって、
一時だけの時間を他人の家に入り込んでいるストーカーのようなものです。

都市伝説とはいうものの、実際に事件になっている事例がありますから、
本当に人が潜んでいることはあるのですよね。
そういう事件でも、その犯人自身が住んでいる自宅は、きちんと別にあるわけですから、住む部屋そのものがなくて転々と他人の部屋を渡り歩いて生きていくのでは、
数週間くらいしか出来ないのではないかな?と思ってしまいます。

この漫画「ヒル」を読んでいてもかなり大変なことだとしか思えません。
「ヒル」生活をするほうが苦労で難しいだけだと思うのに
それをあえてやらなければいけないのが辛い事情があるのだと思います。

現実としては、身分証明書がない生活が逃げてきただけで順調にいくのかというと、
誰かの協力があれば可能なことではありますが。。

女主人公佐倉葉子(さくら ようこ)は、大人数が亡くなった深夜バスの事故で死亡したと間違われたことから「ヒル」の生活に入っていきます。
大事故に巻き込まれた時だとしても、遺体の確認をしないで簡単に死んだことになれるかどうか?どうなのでしょうか?
現代社会でDNA鑑定しないで脂肪確定にするとは考えられないので、すぐわかる間違いが難し過ぎるというか。。
さすがに、事故に巻き込まれたことでなら、ニュースで続報くらいは見ないかな?

単純に家族がいて本人が好きで失踪してるだけの状況と同じと考えれば良いわけで、
たぶん、家族も遺体が一致しなければ、
間違いだったと解釈して家族も生活しているということだろうと解釈しています。
そこらへんは、家族側の考えがほとんど出てこないので明確にはわかりませんが、
家族とうまくいってない、もう何もかも嫌になってしまった女主人公なので、
「ヒル」生活をそのまま続行してしまっていると思えます。

男主役の月沼マコト(つきぬま まこと)は、

中学ですでに自殺したと言う設定なのですが、
遺体は無くて(生きていますから)そのまま自殺にされたまま。
だから、「ヒル」の生活を継続しているわけなのですが・・・。
遺体がなくても自殺でしょうと処理できるのは、親族側から自殺を納得して死亡届けを出してしまえば
、遺体が無くても自殺でしたという処理で戸籍などは死亡にできるのでしょうか?
そこらへんは、私も警察処理や戸籍処理がわからないことが多すぎるし、
漫画内でも説明がないので突っ込みどころがいろいろとあるけれど、
そこを細かく現実社会にきちんと当てはめてしまうのは野暮だということなのでしょう。

設定として「ヒル」という人達がいるのはとても面白い設定だけど、
人殺しまでするのは、事件が大きすぎてやりすぎでは?
「ヒル」生活をしている意味が無いのでは?と思ってしまいます。
そこは漫画なので事件がなにもないのは漫画にならないのですけど。。

というか、そこまでの事件をしてやりたいことが「ヒル」生活なのだろうか?
バランスが取れて無さすぎるような気がする。
何か失ったなら、代償として求めるものがまったく何も無く、
釣り合いが取れなさ過ぎているように思うのです。。
釣り合いがまったく取れないから漫画になるのだろうけど。。

漫画の絵は、主人公の女の子佐倉葉子(さくら ようこ)が可愛い。

可愛い顔の女の子で好感が持てる表情をするので生き生きとしてます。
そういう生き生きとした表情をしている可愛い女の子が
「ヒル」として生活することを選ぶ女の子なのだというギャップがあります。

アニメのような絵でもなくて、ガーリー系女子というのかな?
女、女、してないけど、可愛い丸顔タイプの顔に描かれていて、
珍しく顔に個性があるヒロイン絵になっていると思います。
可愛い女の子が主人公だから、読み進めていけるということもあるのかな?

男子主人公の月沼マコトは、女の子の顔の丁寧さに比べると、たまに絵のパーツがおかしいところある
かも?(苦笑
私の勝手な印象なんですけど、月沼マコトは「Lemon」の米津玄師に似てる顔です。
髪型も米津玄師の髪型そのままだと思います。
もしかして、米津玄師をモデルにしたのかな?いや、年代違うから違うだろうけど(笑

もしも映画化するなら月沼マコトは、米津玄師がぴったりだと思いながら読んでいました。
映画化するには、いろいろ矛盾の突っ込みがありすぎて無理そうだけど(苦笑

黒とグレーの画面は暗くなりがちなんだけど、人物がしっかり描けている画力があるから
白抜きの背景の場面も力技でスタイリッシュ画面になってしまいます。
ミステリーな雰囲気で進む「ヒル」には、マッチしてると思います。

女主人公佐倉葉子(さくら ようこ)が家族関係も彼氏との関係もうまくいかないから、
家を出ている家出人なのだと思えば納得するし、
お金がないから手っ取り早く他人のお部屋に寄生して生活するしかないことも納得します。

「ヒル」の登場人物には、それぞれになんかしらの過去があり、

悩みがあってのことなので、ちょっとしたきっかけやモヤモヤしてる理由があって「ヒル」の生活に足を踏み入れてしまうのです。

日本にも失踪者と言われる人達がいます。
たいていは借金問題とか自殺願望とか親族にも思い当たる何かがあって
今の場所、今の人間関係からは、いなくなりたいと思っての行動なのだと思います。
そういう若年失踪者の問題を膨らまして、都市伝説のようなベットに下に人がいるという話を合体させて漫画にしたところはあるのかな?
アイデアの勝利でしょうか。

失踪しても問題はちっとも解決しないのだけど、

女主人公佐倉葉子(さくら ようこ)には、
「ヒル」として生きてみて、同じように「ヒル」として生きている人達を、
近くにいて第三者としてみることで、自分自身を考えられる体験が出来ているように思います。
ちょっとずつ自分でも何とかしようと考えだしてくれることが救いです。

そして、物語の最後のシーンには、作者は、はっきりとは描いてないけれど、
ふりむいた時のハコちゃん佐倉葉子(さくら ようこ)にちょっと笑顔があったことで、
私は、もう一度月沼マコトがいると思ってますよ。
現実だったら、そう簡単にいかないだろうけど、
警察での事件は、犯人がいたということで、あれで片付いてしまっているようだし。

何度だってやり直せるのだもの、主人公達には、未来を見て終わってほしいのです。

 

余談ですが、「ヒル」とは、全然メンタルが違うのですが、
なんとなく、アメリカの番組を思い出しました。
昔、アメリカ制作のドキュメント番組で見たことがあるのですが、
アメリカである日突然、まったく理由もなく「失踪する人」という
不思議なメンタルの人達が極一部いるのです。
楽しく恋人とも接していて、人間関係も構築が出来てるような人で、おしゃべりも上手。
何の問題もなく快活にみえる人気がある人、それなのに突然、自分からいなくなってしまうのです。
別に借金があるわけでもなく、お金もちょっとは持っていなくなるから、事件性はないだろうになって
そのまま警察でも放置されてしまう。
実際、自主的にどこかに行っているので、問題がみつかりません。
彼らはどこかに行きたくなるようなのです。

何年後かに探して元恋人が会いにいっても、
別に悪びれることもなく「やあ、元気かい」みたいな挨拶を元彼女にする男性は、
見ているこちらも狐につままれたような「どうなってるの?」状態です。

他人と会話も上手に出来るし、人間関係を円滑に構築できる人だから、
ふらっと次の場所に行っても簡単に自分の居場所を確保できてしまう奇特な人達なのです。
たぶん、社会との順応力が桁違いの良くて、誰とでも親しくなれる人タラシのような人だからこそ、
円滑に次の場所でも問題なく溶け込めてまた住めるんですよね。
コミュニケショーン能力が高くないと普通の人は、地元に順応するのに四苦八苦です。

その失踪してしまう本人には、何が問題だという意識もなく、順調でつまらなくなったから、
次に行こうかなあ~程度の感情だけで、住まいも恋人も全部をそのままにして、
ふらっと自分だけがいなくなるのですよね。何でいなくなったの?への回答がほぼ出てこない。

彼女さん達は、おいてけぼりにされて感情の始末がつきませんけど、
文句を言いたい相手と一切連絡がとれないのでどうにもできません。
こういうメンタルの男性って心があるようで無いのだなあ…。と不思議なドキュメントでした。
メンタルは「ヒル」と反対の人達のドキュメントだけど、なんだか思い出しました。

ヒル 1巻 あらすじ・感想・ネタバレあり
当ブログは感想ブログという性質上、ネタバレを含みます。
ネタバレは絶対に嫌だ!という方は十分に注意して読んでください。

 

「ヒル」1巻 作者:今井大輔

女主人公:佐倉葉子(さくら ようこ)21歳。あだなが「ハコ」
男主人公:月沼マコト(つきぬま まこと)21歳 
二人は中学の同級生。

 

私(佐倉葉子 さくらようこ)には家が7つある。
でも、帰る家はどこにもない。
誰も私(佐倉葉子)の居場所を知らない。私は安らかな孤独だ。

時間通りにマンションのエントランスを出ていくOLさんを見送ってから
OLさんの部屋に合いカギを作って入り込む主人公:佐倉葉子。

OLさんの部屋のお風呂に入って、化粧品も使って冷蔵庫から飲み物飲んで一息する。

ドアを出たと思ったら同じマンションの別の部屋に入り込んでCDを探っている。
このイケメンさんの部屋はタバコ臭い。

OLさんの部屋はタバコを吸わない。
規則正しい生活と適度なガサツさがある部屋が「ヒル」には一番居心地良い。

佐倉葉子(さくら ようこ)が安心して寝ていたところ、
部屋には、自分以外にも誰かいて彼女の腕にはメッセージが残されていた。
「キミもヒルなんだね サクラさん」
自分の名前を知っている誰かが部屋にいたことに驚く。

喫茶店で男に声をかけられた。
中学の時に死んだことになっている同じクラスの月沼マコト(つきぬままこと)だった。
「オレが自殺したのは中3の時だから5年振り?」

腕にメッセージを書いたのは月沼マコトだった。

佐倉葉子(さくら ようこ):「ヒルって何?」
月沼マコト(つきぬままこと):「不在の家を渡り歩いて他人のもので生活する今のキミがヒルだ」

月沼は「そのままだと殺されちゃうよ」と言う
ヒルのやり方を教えてやるよ、オイシイ血の吸い方ってのタダで」
と月沼マコトが言ってきたが、
不信感がある佐倉は、トイレに行くふりをして店を出てきてしまった。

7本の合いカギの内、5本がアウトになったマンションのもので、
残ったのは、もう使わないと思ってた2本

1本は東京から5時間の実家。もう1本は彼氏のリュウ君のカギだ。


佐倉葉子が、無意識にも「ヒル」と同じ生活をしだしたのは、
深夜バスに乗って喧嘩した彼氏の家に行こうとしたときに
バスを乗り過ごしたこと。

深夜バスを使わずに、彼氏の家について、鍵を使ってリュウ君の部屋に入り込むが
彼氏が新しい彼女を連れて部屋に帰ってきてしまった。
とっさにベットの下に隠れてしまって出るに出られないまま時間が過ぎてしまう。

ずっと隠れたままで朝、テレビを付けると
佐倉葉子(21)歳が乗る予定だった深夜バスが大事故を起こしており、
38名も炎上したバスで亡くなっていた。
乗客の死亡者に佐倉葉子(21)の自分の名前が出ていた。

彼氏にも新しい彼女が出来て、もうどうでもいいような気持ちになった佐倉葉子は、
それから、死亡のままに乗っかって、2カ月「ヒル」で生きてきたのだ。

でも、今はまた、その元彼氏の部屋に舞い戻るしか居場所がなかった。

そんな彼氏の部屋にも誰かやってきた。
コンコンと音を立てて叩いて合図して、中年の変な男が部屋にやってきた。
ひげそりしたり、ビール飲んだりして部屋に居続けている。
これが「ヒル」?
目的がよくわからない「ヒル」に混乱するが、怖くて「ヒル」の正体を見届けることは出来なかった。
死ぬのが怖い、でも、何処にも帰りたくない、誰にも戻りたくない、
もう二度と、「佐倉葉子(さくらようこ)」になりたくない…!

それでも、勇気を出して「ヒル」の生活をしている中年の変な男の後をつけた。
学校の倉庫にいるのをつきとめるが、
中年の変な男に見つかってとらえられてしまう。


佐倉葉子(さくらようこ)は、足と頭を殴られて手を縛られて捕らえられいる状態で気がついた。
家の合いカギをとられてた。包丁を持って殺すと中年男は言っている。
30分生きてたらお前の勝ち、死んだらオレの勝ちの狩りのゲームをしようと言われて
参加するしかなくなってしまう。

学校で中年男と殺人ゲームが始まったときに、月沼マコト(つきぬま まこと)がきて助けてくれた。
中年男は月沼に痛めつけられて逃げてくれた。

その時、なぜか、月沼マコトが佐倉葉子にキスをした。
月沼マコトは、本当にあの自殺したと言われている月沼マコトで
中学一年の時の同級生だった。

月沼マコトから「ヒル」の約束事を教えてもらう。

部屋に入って誰かいるかも?と思ったら柱とか壁をノックすること。
誰かが隠れてる場合は、ノックが帰ってくるからそしたら黙って出る。
お互い干渉しないのがルール。マナー。と教わった。

月沼には、「ヒルに向いてない。」「
帰れよ。どうせヒルになったことに大した理由がないんでしょ」と言われる。
佐倉葉子は、1人で学校を出て行った。

学校に残った月沼は、中学時代を思い出していた。
月沼マコトが学校で苛められていた時に
佐倉葉子から「雪だよ!」と屈託なく声をかけられて、
誘われて手をつないだ時の嬉しい気持ちをずっと記憶していた。
月沼「あ、そうか葉子で「ハコ」なんだ、冷たくてちっちゃい手だったなあ…」

いつのまにか、月沼の知り合いの綺麗な女性が出てきて、
「私の縄張りを犯した子はちゃんと殺して、約束守って
裏切ったらあんたも敵だから」といわれてしまう。

月沼は、「ハコ」とつないでいた手をひとり握り締めるしかなかった。

「ヒル」1巻 おわり


「ヒル」2巻 
作者:今井大輔 へ続く