大人でも漫画好き 初心者ブログは大変だ

興味のある役立ち情報、節約情報、日々のこと頑張るぞ♪初心者ブログです

メタモルフォーゼの縁側 1巻 あらすじ 感想 ネタバレあり

主人公のお婆さん:市野井 雪さんは、誰かと好きな漫画について話したかったのです。
もう一人の主人公:女子高校生:佐山うららちゃんも、
なんとなく趣味があう友達がいなくて教室でも1人でいるしかない。
学校で楽しく話をする人もいなくて疎外感を感じてしまう。
もしかして、それは、自分から話しかければいいのかも?と思うけど
思い切って教室にいる女子達に話しかけることができないままで、
そこにいるしかないのです。

社交的じゃないと思ってる主人公だけど、
バイト先ではちゃんと話もできるし、そつなくお客さんへの親切な対応も出来るのです。
主人公本人が思っているよりも、きちんとしてると思います。
けれど、本人は、他の高校生のように、キャッキャッと楽しく騒いで、
友達と群れて明るくおしゃべりしながら遊べない自分を社交的じゃないと思ってるようです。
でも、社交的って何かな?と思ってしまいます。
私も社交的じゃないです(苦笑

好きなことを語り合う楽しさや好きな人に会う楽しさがあったらいいなぁと、
誰もが持っている気持ちだろうから、
読んでいても懐かしく応援しながら楽しめるんですよね。

でも、趣味が特殊な?男性同士の恋愛漫画(ボーイズラブ)だから
好みを知らない他の女性に勧めるのはすっごく難しいと思います。
ドキドキと大丈夫?大丈夫?と探りながら気を使ってしまう主人公にたいして
あっさり「これ、好きだわぁ」というだけの気持ちで飛び込んでくれるお婆さん。

女子高生のうららちゃんは、同年代との会話には、
変なこと言ってないかな?嫌われないかな?と、

あれこれ相手に気を使ってしまうけど、
お婆さんの市野井 雪さんは、そんなことがバカらしくなってしまうくらい直球で
「好き」の気持ちだけでお話ができる人。
お婆さんには相手に余計なあらさがしするような時間もないし、そんなこと考えもしません。
お婆さんが気になるのは、あと何巻まで読めるかしら?が一番の気になることだけ。

私もそれなりのおばさんで病気なので、長編漫画を読んでいると思うことあります。
私が死ぬまでには完結しないのだろうと(笑
人気の漫画と言われても完結してない漫画は読んでもモヤモヤするだけでかも・・(苦笑)と思ったりして。

老人特有のくしゃっとした顔が前にいく丸まった姿、

前かがみの体型や動作を凄く上手に描いていて、
特に階段を上がっていく時の足のアップから手すりを使って重そうにあがっていくシーン、メガネ越しに本を読む顔、子供が横から身軽にきてスルと擦りぬけられる様子、
かぼちゃを切ろうとしている時の台所の身体が斜めになってしまう老人の後ろ姿なんか
本当にお見事です。「ああ、おばあちゃんがいる・・・」と思います。
きっと丁寧にデッサンを繰り返して練習したんだろうと思ってしまいます。
あっさりとした線だけど丁寧に丁寧に線を選んで描いていて、
肉がちゃんとあってそこに存在する人達が描かれている漫画です。
好感を持って見てしまいます。
アニメじゃなくて、これが日本の漫画だよなぁ~とひさしぶりに思うような絵柄です。

若い人が読むには、主人公には何の戦いも特殊能力もない漫画だし、
緊張する展開もドキドキハラハラも奇抜な格好も無いので、
若もの人気はどうなのかわからないけれど、今、青春を生きている人よりは、
振り返った時に若い時のことを楽しく思い出せる作品です。
そして、日々が何もなく進んでいく自分の年齢を思ってしまいます。。

 

いくつか漫画の賞を受賞している作品なので、
こういう日常の人達の漫画作品が評価されて受賞しているのは、嬉しいです。

メタモルフォーゼ(ドイツ語: Metamorphose):変化、変身の意味。

これから、どんなふうに二人は変身していくのでしょうね。

2019年第22回マンガ部門 新人賞『メタモルフォーゼの縁側』 文化庁メディア芸術祭
2019年 宝島社『このマンガがすごい!』オンナ編1位 受賞
東京ニュース通信社主催「ブロスコミックアワード2018」大賞

 

メタモルフォーゼの縁側 1巻 

当ブログは感想ブログという性質上、ネタバレを含みます。
ネタバレは絶対に嫌だ!という方は十分に注意して読んでください。

 

○主人公:市野井 雪さん、75歳 夫は亡くなって書道教室を自宅で開いている。
第2、第4水曜日はクロスワードパズルの日

○主人公:佐山うらら(さやま うらら)高校生 あだ名がうらっち。
母親と二人暮らし、父親とは定期的に会っている。

幼馴染の男子 紡(つむぐ)あだ名がつむっち
紡(つむぐ)の彼女でキラキラ輝いている女子高生が英莉(えり)ちゃん

 

第1話
市野井 雪さん、もう75歳の誕生日 もう夫の三回忌。
知らない間に時間って経ってるのよね。
本屋なんて何年ぶり?1年以上来てないことに思い至ったり・・。

夏のとっても暑い日に、喫茶店マウンテンへ休憩に入ろうと思ったら閉店していた。
しょうがないので、ペットボトルを買ってお茶を飲んで、
涼み場所の代わりに本屋に入った時、
綺麗な絵に引かれてひさしぶりに漫画を買ってみます。
その夜に「君のことだけ見ていたい」コメダ優 を読んでみたら、
男性同士の恋愛漫画(ボーイズラブ)。なんだかドキドキしてしまう市野井 雪さんです。

:感想:
主人公は、ペットボトルのお茶を飲み慣れてなかったり、
急須でお茶を飲むような日常生活をしてきているお年寄り。
そういうお年寄りだと
「何にも買わないでお店に入って悪いから、綺麗な絵の漫画でも買ってみましょうか」
という丁寧に生きてきた老人だとわかるようにして、
老人がBLを買っても違和感がないように考えて描いてますね。

おトイレを借りにコンビニに入ると
店内がガラガラだと何も買わない出ていくのも悪いから、
ちょっとレジの喉飴でも買って出ていくような・・、
そんな古いタイプの日本人もだんだんいなくなってきてるかな?


第2話
月に2度行く病院は、薬をもらうだけでも半日かかる。
待ち時間の間には、クロスワードパズルのかわりに
今朝、わざわざ本屋によって買ってきた
あの漫画の続きが気になって、気になって…。

市野井 雪さんは、2巻「君のことだけ見ていたい」も読み終わり
その続きが気になって本屋さんへまた買いに行く。
本屋さんには、BL好きな書店員さん(佐山うらら)が働いていた。
お婆さんに気を使って椅子を勧めたり、気配りもちゃんと出来る。
なんだか、お婆さんが気になる高校生バイトの書店員さん(佐山うらら)。
市野井 雪さんは、3巻「君のことだけ見ていたい」をお取り寄せ注文してくれた。

 

第3話
夏休みには、書店でバイトをしている高校生のうらっち(佐山うらら)
佐山うららは、ボーイズラブが好き。

朝から他の女子達がキラキラしていて別の生き物のように輝いて見えてしまう。
なんだか、学校では盛り上がった話が出来ない。
うらら「私っていつも見てるばっかりだ」
幼馴染の男子:紡(つむぐ)に声を掛けられても知らない人がいると人みしりで逃げしまう。

なんか学校ではうまくいかなくて社交的になるにはどうしたらいいかな?
とバイト仲間に愚痴こぼしている。

お母さんもパートで働いていてパート先からお惣菜をもらってくるようなつつましい生活をしてる。
お父さんとは一緒にすんでいないが、定期的に会う約束になっている。

お婆さんに本が入荷したことの連絡で電話をしたら、
自分(佐山)がいる時間に来店するみたいで、
なんだかちょっと嬉しい気持ちのまま家に帰れた。

:感想:
たぶん、漫画書いたり漫画をよく読む女子だと
外見を綺麗にして着飾って髪型や洋服や可愛い持ち物に気を使ってetc etc なんて
やりたくても、優先順位が漫画や本を買うことになってしまう。
そうなると、お金が足りない&時間が足りないので、
キラキラ女子のようにはあまりしない(できない)という
高校生女子の生活がありますよね。うららちゃんもそんな感じの女子でした。
でも、だんだん、綺麗に変わっていくのかも(笑

 

第4話
BLの3巻「君のことだけ見ていたい」コメダ優 をとりにきたお婆さん(市野井 雪)と
書店員バイトうらっち(佐山うらら)は話をするようになる。
お婆さんは、男同士の恋愛漫画が本屋にこんなにたくさんあるのに驚くが

「応援したくなっちゃうのよ」と楽しそうに言ってくれた。
お婆さん(市野井 雪)は思い切って書店員(佐山うらら)を漫画の話をしたいとお茶に誘った。

思い描いてた人とは違うけど、私(うらっち)もずっと誰かと漫画のお話したかったんだ。


第5話
市野井雪(いちのい ゆき)
佐山うらら(さやま うらら)

「私達、晴れてる人と、降ってる人ね。」と楽しく話してくれるお婆さん。

佐山うららは、喫茶店では全然うまくしゃべれなかったけれど、本当にうれしかったのです。
読んだらメールする約束をする二人。

お婆さんは、気がついてしまった。
楽しみにしてる漫画は、
だいたい1年半に一冊ペースで出版されていて、次は来年の冬って事?

 

第6話
市野井 雪さんは思います
だいたい85歳くらいで死ぬとしてあと6巻分かあ・
90歳までがんばります。
何年後かわかっていれば、楽なんだけど・・

佐山うららは、今日は父親と一緒に映画鑑賞の日。
父親は、娘のことよりも自分中心で行動するだけの人、

お勧めの作品があったら教えてくださいと、市野井 雪さんからメール。
佐山うららには、お勧めした本がいっぱいあるけど、
うーーん、と悩んでしまう。

 

第7話
佐山うららが市野井 雪さんの家を訪ねてきた。
お勧めの本を貸すために持ってきたのだ。
BL本は、過激なところもあるので、もし嫌だったら読むの止めてくださいね
と心臓どくばくどくばくで話したが、市野井 雪さんは、あっさり了解してくれた。

二人で大好きな漫画の話をするのがなんだかとっても楽しいうららちゃん。

 

第8話
つむっちとうらっちで幼馴染が仲良くしてるけど
昔のようにつむっちのお姉さん梓ちゃんと一緒に三人で遊んでいた時とは
遠くなってしまった。
梓ちゃんは結婚する。うらっちは、彼女とデート。

たまに、自分(うらら)だけ他の人より時間の流れが遅いように感じることがある。

佐山うららがBL作家のコメダ優先生のイベント告知を見つけて
先生に会えると思っている時に
つむっちと彼女の現実生活で恋愛してるデート姿を見てしまう。
ガラスの向こうの幼馴染の恋愛を眺めているだけしかできない佐山うららちゃん。
複雑な気持ちもちょっとある。


第9話
佐山うららは、BL作家のコメダ優先生の即売会に市野井 雪さんを誘いたい。
でも、いいのかな?どうしよう?悩んでいる。でも、誘ってみたい。

友達と一緒にイベントに行って本買って
作家さんに挨拶して帰りにお茶しておしゃべりして楽しく過ごしたい。
思い切ってお誘いのメールをしてみた。

市野井 雪さんからは、メールの返事が来なくて心配してたけれど、電話がきた。
「うららさんに誘ってもらって絶対に行こうと思ってるのとってもうれしいのよ」
という返事だった。やったー!

 

第10話
朝から準備確認を何度もする佐山うららちゃん
同人誌即売会に二人で池袋のサンシャインシティ60まで出かけることになったのだ。
もうすでに行列ができている。人気があるので1時間待つくらい行列だ。
市野井 雪さんは張り切っている。
「ごめんなさいね、あなた私ばかり楽しくて」
「うららさん、いざ、並びましょう!」


「メタモルフォーゼの縁側」2巻へつづく


「メタモルフォーゼの縁側」1巻 作者 鶴谷香央理