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九龍ジェネリックロマンス 作者:眉月じゅん1巻あらすじ・感想・ネタバレあり

『九龍ジェネリックロマンス』(クーロンジェネリックロマンス)作者:眉月じゅん

漫画『九龍ジェネリックロマンス』の舞台は、1993年に取り壊されるまで香港に実際にあった
東洋の魔窟・九龍城砦(くーろんじょうさい)をモデルにした街。

過去のようで過去でも無く、現在でもない、未来のようで今の未来でもない
九龍城砦(くーろんじょうさい)が存続してる近未来のようです。
題名から恋愛ドラマなのかと思ったらSF漫画ですね。

 

「スイカ食べた後にタバコ吸うとおいしいんですよ。」

 

「クーロンはなつかしい場所であるべきだからな。
「切れかけの電灯」「カビくさ路地裏」「うるさい隣人」無性になつかしく感じないか?
俺はこのなつかしいって感情は恋と同じだと思ってる。

みんなクーロンに恋しているんだ。


ほぼ1巻は、恋愛漫画の日常生活で進行してしまうので、
SFとしては話が進みませんし、謎がわかりません。
主人公の鯨井 令子(くじらい れいこ)が工藤 発(くどう はじめ)のことが好きで
淡々と話がすすんできますが、ところどころ後に続くひっかかる箇所が出てくるだけです。


しっかり考えて絵で謎を進行していってるので、絵をきちんと読むように作ってます。
先を見て絵を作れないと謎に結び付かないので、
せりふよりも絵を追って読者に展開をみせていけるしっかりした漫画なので、
絵を考えて描くのがかなり大変なのでは?と思います。


絵は一昔前の少女漫画みたいな女主人公に男性誌の男主人公を付けたような感じかな?
日常生活の部屋や場所の背景をびっちり描いているのが良いです。
そこを、古い漫画のように感じるかもしれないけれど、
丁寧に生活感を描いている漫画が今は少ないので悪くないです。
それがノスタルジックな九龍という設定にあっていて、
良い効果をあげているように思います。

日常の描写だけでこれだけ話を進行できるのは、なかなか画力がいると思います。
でも、人物を描くと顔とか目が顔の半分くらいになったりちょっと違和感が出てくることあるかな?(苦笑
背景がアシスタントさんだけが描いているのだったら、
こなれて描ける腕がとてもいいアシスタントさんですね。


「ジェネリックテラ」が空に浮かんでいるが、一番謎なのがこの物体。
そのまま、意味をとると後発の地球だけど内容は同じ地球なの?


「ジェネリック」は、最近は後発医薬品の意味で使うのでなじみがある英単語だけど、
先発があって後発がある医薬品なので、

後発医薬品の意味で使う「ジェネリック」で使っているのかな?
そうなると、先発するものがあるわけなので、
「ジェネリックテラ」の地球も今の地球があって、後発で出来る同じものの地球ということなのか?

漫画は、発表する前からある程度のところまで内容を考えて題名を付けているようです。

 

題名の「九龍ジェネリックロマンス」もやっぱり先発する鯨井がいて、
後発の鯨井がいての恋愛物語ということのようだ。


現在、1巻から3巻まで発売されているので、一気に3巻まで読めたことがよかったです。
一巻におさめられている1話から8話まである話をずっと読むだけだと
恋愛話だけを読むことになってしまうので、漫画の画力がしっかりあって、
画面をここまで丁寧に書かかれていなかったら、私は読み進めるのが難しかったと思う。
週刊誌連載でほぼ淡々とした片思いみたいな話の内容でずっと引っ張ることが出来たのは、
九龍という場所を描いている絵柄に引きつける不思議な魅力があったからでしょうね。

1巻は起承転結の起の部分でしかまだないと思います。
SFチックに謎が本格的にわかるようになってくるのが1巻を過ぎて2巻からなので、
読むなら3巻まで一気に読み進めてしまうほうが、全然、楽しめました。

1巻からまとめて一気に3巻まで読んだほうがSFだとしっかり解って面白いです。

 


■1巻のSFチェック部分。
主人公:鯨井 令子(くじらい れいこ)が起床して
ベランダに座ってたばこを吸うファースト部分ですでにDNAの二重螺旋が描かれてます。

ビルとビルの谷間を旅客機がグワーッと接近して、飛んでいく光景は香港。
香港のカイタック空港の時代ですね。実際だと、あんなに空の部分はないと思います。

 

「クーロンって決して住みやすい場所じゃないと思うんだけど、十人の数減らないよね~。
他に行く所がないのかね?」

工藤 発(くどう はじめ)が言った↓
「お前はこの黄金に輝くスープに浮かぶプリプリの水餃子に正義を感じないワケ?」

鯨井 令子(くじらい れいこ)が目の調子がわるくてメガネ屋に行くと
視力検査をしたら両目とも2.0に回復してた。

 

鯨井 令子「工藤さんには時々、感じます。なつかしさ。」


人類の新天地となるジェネリック地球(テラ)。
安全と高度な技術のもと、今日も建設作業は進んでいます。
「これ実は裏で指揮しているのは民間企業ってウワサよ。」

 

鯨井 令子(くじらい れいこ)generic terraと書いてあるTシャツで出勤すると、
工藤 発(くどう はじめ)が「笑えねーな。」と言う。

 

金魚茶館のウエイタータオ・グエンは、鯨井 令子がスイカが好きなことを知っている。
タオ・グエン「工藤さんがまた彼女を連れて来てくれてうれしいです。また来てくださいね。」

 

工藤 発「知ってるクセを見つけたらうれしいし、思いだせるだろ。そのクセの持ち主をさ。」
工藤 発が思いだしている「金魚茶館」にいる鯨井 令子は、耳に丸いピアスをしている。

 

鯨井 令子と工藤 発の婚約祝いにグエンが「金魚茶館」写真を撮ったとグエンに言われても、
鯨井 令子(くじらい れいこ)は、覚えていない。
写真の鯨井 令子は、耳に丸いピアスをしている。今いる鯨井はピアスはしていない。
覚えてないと言ったとたんに、
一瞬で、金魚が死んで、「金魚茶館」の植物は死にガラスは割れて壁紙もボロボロの廃墟となった。

 

■登場人物■

鯨井 令子(くじらい れいこ)
女性主人公 現在は32歳
九龍城砦(くーろんじょうさい)の不動産屋「旺来地産公司(オウライチサン)」勤務
黒ぶち眼鏡をかけたショートカットのOLさん。
視力が2.0になって裸眼で星が見えるようになったため、
ブルーライトカットの伊達メガネをかけている。

本人も理由がわからないまま過去の記憶が曖昧になっている。
すいかを食べた後にたばこを吸うと美味しい。癖がある。


工藤 発(くどう はじめ)
男性主人公 現在は34歳
九龍城砦(くーろんじょうさい)の不動産屋「旺来地産公司」勤務
鯨井玲子の職場の先輩
毎回、遅刻ギリギリに出社するが仕事はしっかりするサラリーマン。
数字の8を見ると触るくせがある。自分ルール。

■李(りー)さん
鯨井 令子(くじらい れいこ)と工藤 発(くどう はじめ)の上司
不動産屋「旺来地産公司(オウライチサン)」支店長。
仕事は必ず午後6時の定時に帰る。
「充実したプライベートこそが良い仕事を連れてきてくれる」がモットー。


■小黒(しゃおへい)
九龍の南燈街(ナントウガイ)に住む女性。
九龍の靴屋、映画館などでアルバイトを掛け持ちしていて忙しい。
ロリータファッションが大好きで衣装を沢山持っている。
鯨井 令子(くじらい れいこ)と工藤 発(くどう はじめ)の友人。


■楊明(ようめい)
頭の先からつま先まで全身を整形してる綺麗な女性
整形後は、過去を捨てて今の自分として生活している。
不動産屋に苦情がきた九龍の南燈街(ナントウガイ)騒音元の部屋16号に住んでいる。
騒音はジェネリックテラのぬいぐるみを夜中中縫っていたからだった。
そのころから、鯨井 令子(くじらい れいこ)と新しく友人となる。


■蛇沼 みゆき(へびぬま みゆき)
「みゆき」という名前だが男性。
今のところ性転換とも両性具有とも書かれてないので男性でよいような?
蛇沼グループの代表取締役。蛇沼製薬の社長。
九龍に蛇沼中心クリニックを立ち上げ、美容外科や内科の無料健康診断を実施する。
ジェネリックテラの建設にも参画している。
何か秘密がたくさんあって、その秘密には彼がほとんど絡んでいる。

 

■タオ・グエン
九龍にある純喫茶店「金魚茶館」で働いていた男性。
工藤の友人で、鯨井 令子も知っている。
ある日突如として店から姿を消してしまう。
工藤が探したが、どこにいるか消息不明になってしまった。
蛇沼 みゆき(へびぬま みゆき)のところに身を寄せているようだが、理由が不明。
恋人同士ではあるようだが、何か謎がある。

 

『九龍ジェネリックロマンス』(クーロンジェネリックロマンス)1巻
英文表記: KOWLOON GENERIC ROMANCE、中文表記: 九龍泛型浪漫